理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

【旅行記】国際学会@フィレンツェ4 ポスター発表&ウフィツィ美術館

 9月にフィレンツェで開かれた国際学会に参加してきました。その4日目の旅行記です。

 目次へ

 

ポスター発表

 この日はポスターセッションがあります。この学会では僕の研究はオーラル(口頭発表)の枠に漏れて、ポスターで発表することになっていました。ですからこの日が本番ということになります。いつも通り7時半に朝ご飯を食べます。興味のあるセッションがなかったのでゆっくりと出発しました。

 すこし発表を聞いてすぐにランチです。この日のランチはこんな感じ。

f:id:ytera22:20151011104201j:plain

 マカロニパスタがおいしかったです。デザートのケーキもおいしかったですがかなり甘かったですね。ブルーベリーが乗っているのかなと思って食べてみたら、なんだかじゃりじゃりとした食感が。もしかしたら小さい葡萄で、種があるのかもしれないなと思いました。

 午後はポスター発表でした。今まで数回学会を経験してきましたが、発表は全部オーラル発表でした。つまりポスター発表は初めて。なので割りと緊張しました。しかしこの学会は強めにフォーカスする部分が僕の研究とは少しズレていて、あんまり僕の研究には興味を持ってもらえませんでした。アブストラクトを眺めて去っていってしまう参加者が多かったです。英語でディスカッションする自信はなかったので恥をかかずに済んだのですが、せっかく来たのに何のフィードバックも得られないのは残念でした。まぁこのつぎにバレンシアの学会もありますし、しょうがないこともありますよね。

ウフィッツィ美術館へ

 ポスターセッションが何事も無く終わりました。この日はポスターセッションが終わる16時過ぎからウフィツィ美術館に行く予定を立てていました。並ぶのは嫌だったので前日にネットで予約をしました。午前中の予約はかなり埋まっていたのですが、夕方になるにつれて空きが目立っていました。前日でも意外となんとかなります。

 ネットには「予約した時間の20分ぐらい前にいくべき」との情報があったので焦って向かいましたが、時間ピッタリでも何の問題もなさそうでした。予約専用の受付があるのでそこに並びます。3番が予約した人の受付。場所がちょっとわかりにくいのですが、案内は明確でありがたいです。

f:id:ytera22:20151011105405j:plain

 ネットで予約をするとメールが届きます。そのメールの画面を見せるだけでチケットと交換してもらえました。ハイテクですね。

 建物の周りにはたくさん絵描きさんがいて、似顔絵を描いたりしていました。彼らはいかにも絵描きという風体でした。本当に芸術の街なんだなという感じです。

 ここから予約チケットで入場する列に並びます。建物に入るときに荷物検査があるので、予約したといっても多少は待つことになります。空港で受けるような機械による荷物検査があるのですが、そこまで厳しくはなかったです。

 美術館に入って階段を上がり、チケットを見せると入り口に到着。長い廊下がお出迎えです。

f:id:ytera22:20151011105930j:plain

 天井にはびっしり絵が描かれ、肖像画がずらっと並べてあります。この時点でなんだかすごいところに来たなあという感覚を味わいます。

 ウフィッツィ美術館は1600年ごろから美術館としての役割を果たしてきました。歴史が長いので収蔵品がすごく多いです。気合を入れていきましょう。いろいろな歴史的背景があってのことだと思いますが、この美術館にはキリスト教の宗教画がたくさん展示されています。作品を集めている時代の影響が大きいのかも。宗教画は題材が固定化されているため、同じような構図の絵をたくさん見ることになりました。

 たとえばこちらはレオナルド・ダ・ビンチの「受胎告知」。大天使ガブリエルが聖母マリアにキリストの受胎を告げに来たところです。他の画家が描いた受胎告知という名の作品がたくさんありました。一体この構図を何度目にしたことやら。

f:id:ytera22:20151011111046j:plain

 僕のように芸術に関心が高くない人間からすると、同じ題材の絵を何度もみるのはあまりおもしろいことではありませんでした。キリスト教徒の人からするとまた違って見えるのかもしれません。信仰心と芸術にはどんな関係があるのでしょうか。

 もちろん日本人に馴染みのある有名作品もあります。これは「ヴィーナスの誕生」です。CMに使われていたこともありました。見たことがある作品だからこそ本物をじっくりと眺めたかったのですが、人だかりができてしまうのですぐに退散せざるを得ませんでした。有名だからしょうがないですね。

f:id:ytera22:20151011112022j:plain

 作者のサンドロ・ボッティチェッリフィレンツェ出身の画家なので、彼の代表作がいくつか展示されています。

f:id:ytera22:20151011112200j:plain

 もうひとつ有名なのがこの「プリマヴェーラ」でしょうか。「春」と呼ばれたりもします。華やかでなんとも美しいですね。

 他にも有名な作品はたくさんあったのですが、まあこの辺にしておきます。大体全ての作品に目は通しました。トータルで2時間ぐらいかかったでしょうか。かなりのボリューム感でした。そして同じような構図の宗教画が多く、新鮮さがなくなっていったので、後半はどっと疲れてしまいました。歩く距離も割と長かったです。

夜ご飯

 たくさん歩いておなかが減ってきたので、ホテルに帰る前に夜ごはんを探します。フィレンツェは観光地なのでレストランには困りませんでした。この日も適当にその辺のレストランに入りました。

 フィレンツェにはよくある普通のレストランだったのですが、メニューに日本語で説明書きがあってびっくりしました。きっと昔日本人が働いていたのでしょうね。わかりやすくて助かりました。

 ここまでパスタばかりを食べていたのでキノコのリゾットをチョイスしました。

f:id:ytera22:20151011114919j:plain

 僕がイメージしていたリゾットよりもお米が硬かったです。芯が残っている感じがしました。味付けはおいしかったです。あと、写真は撮っていませんが牛の胃袋を食べました。フィレンツェ名物だそうです。トマト煮込みでした。胃袋はどくどくの臭さがありましたが、おいしく食べられました。

 今回は奮発してデザートも頼みました。ティラミスです。

f:id:ytera22:20151011115421j:plain

 ティラミスって言うと日本ではきちんと層になっているものを想像しますが、ここのはかなり無造作に盛り付けられています。味の方はというと、ちょっと甘すぎでした。ただひたすら甘かったです。日本で食べる苦みの効いたティラミスの方が好きですね。ランチで食べたケーキ然り、フィレンツェでは単純に甘いというデザートをたくさん食べた気がします。安物だったからでしょうか。

 今日でポスター発表は終わったわけですが、次の学会があるのでちょっと練習して寝ました。

 

 

 

フィレンツェ5へ

 目次へ

 

 

今までの国際学会旅行記