読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

スターウォーズは誰かと話したくなる映画/エピソード7感想

映画

 スターウォーズ/フォースの覚醒を見てきました。色々書きたいことがあるのですが、まずはネタバレなしでちょっと書いて、そのあとでネタバレ込みで感想を書こうと思います。

誰かに話したくなる映画(ここはネタバレなしです)

 こうやってスターウォーズについてリアルタイムに書けること自体を幸せに感じます。シリーズ最初の作品であるエピソード4が公開されてから10年以上経った後に僕は生まれましたが、スターウォーズ好きの両親に教育され、ひとりのファンとしてこの時代に立ち会うことができました。

 スターウォーズは見終わったあとに誰かと話したくなる映画なのです。こんなに語りたくなる映画は他にありません。見ている途中はあの世界に完璧に没入できるのですが、エンドロールが流れて現実が戻ってくると、色々なことが頭に渦巻いてきて、それを早く誰かにぶちまけたくなるのです。

 僕が考える、この理由は2つ。

 1つめは、スターウォーズが膨大な設定資料を元に作られているということです。ちょっとしか出てこない脇役に対しても物語がきちんと作られており、その中には幾つものドラマがあります。数えきれないドラマの中から選りすぐりの場面を切り取って、2時間の映画が作られている。そんなイメージを僕は持っています。

 スクリーンの端々からは、舞台の設定が漏れ出ているのです。それらはいくらでも考察の余地を産み、ファンの心をかきたてます。特に今作は時間軸の切り取り方が絶妙で、前後関係をあれこれと想像できる、否が応でも想像させられる作品になっていました。

 2つめは、切り取った2時間の中にも大小様々な謎を仕込んでいるところでしょう。これはスターウォーズ特有のものだとは言いがたいですが、今では一般的になった「シリーズ」という体系を初めて導入したのがスターウォーズだったので、ある種の哲学と呼べる代物になっているのだと思います。今作の謎はきっと次回作で解決してくれると、僕らは期待をこめて語り合うことができるのです。

 というわけで、スターウォーズを見てきたばかりの僕としてはいろんなことをべらべらと語りたいのです。両親と話すのもエキサイティングではありますが、せっかくブログがあるのでここにも書きます。ただ純粋にスターウォーズについて自分の思っていることを話したいという欲求を満たすためだけに書くので、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

これ以降ネタバレしますよ。

 

 

 

物語の時間軸(ここからネタバレですよ)

 まずは物語の大枠から書きます。今回、エピソード6のラストから数十年ほど経ったとある時期がエピソード7として切り取られています。

 「a long time ago in a galaxy far far away」で始まる背景の説明で、早速驚きがあります。ルーク・スカイウォーカーがいなくなった?え?エピソード6はすべてがハッピーエンドだったのに。一体何が不満でルークは雲隠れしてしまったんだ。もう最初っから引き込んでくるわけですよ。

 一体どれほどの時間が経っているのか、最初はよくわかりません。悪の軍団がかなり立派に再建しているところをみると、そこそこの時間が流れたのだと予測されますが、それも根拠の弱い予測です。

 時間を完全に把握するのが(僕は)ハン・ソロが登場したシーンでした。ああ。ソロだ。チューイはほとんど変わっていませんが、ソロは明らかに白髪が増えて年を重ねていた様子でした。つまりソロの寿命が尽きるほどの時間は経っていないけど、白髪が増えるぐらいには時間が流れたのだと僕は把握したわけです。

 もちろん現実にハリソン・フォードが年をとったのだからそうなるのですが、その現実との重ね方が絶妙でした。最も大事な「時間を確認させる」という作業を、エピソード6からの続投であるソロに任せた。この采配がニクイですよね。

 エピソード6から7の間の期間は当然省略されているわけですが、全く平穏な日々が続いていたのではないことが徐々にわかってきます。こういう場合は回想シーンを入れて丁寧に説明したくなるのが語り手の性なのではないのかなと思うのですが、回想シーンはほとんどありません。というか、厳密にはないと言ってもいいのかな。あくまでも僕らが劇場で体験するのは濃密な現在だけです。

 唯一レイがライトセーバーに触れた瞬間に過去がフラッシュバックするのですが、あれも数秒でした。しかしそのシーンは唯一過去と繋がる瞬間だけあって、非常に印象的に作られていました。エピソード7,8,9の主人公にしてジェダイ候補筆頭であるレイがジェダイの象徴たるライトセーバーを初めて触る歴史的瞬間ですからね。その特別な瞬間にだけ、回想が許される。そういうところも考え尽くされてますよね。

レイ&フィン vs カイロ・レン

 さて、レイの話がちょっと出たので新キャラの話をします。

 まずはレイ。名前がまずレイだけ。シンプル。貧乏なので身なりもシンプル。彼女の溢れ出る美しさはそのシンプルさによって引き立てられているのかなと感じました。

 強いですよね。なんでもできる。ひとりでできる。そのくせ、戻らないと分かっている家族を延々と待ち続け、ソロの誘いも断って星に帰ろうとする。そのアンバランスさがまた危うい魅力を放って、もう彼女から目が離せませんでした。とにかく美しい。俳優さんを見つけてくるというところから、スターウォーズはすごいんですよね。

 お決まりの展開として、正義の味方はときに悪への誘惑に揺れます。彼女はどうでしょうか。自分にフォースがあると気づいてから数時間と経たないうちに、敵兵をマインドコントロールしてしまうなんて、もしかしたらシリーズ最強のジェダイになれる素質もあるのでは。家族の支えさえあれば弱点はなさそうですが、エピソード8,9ではどうなっていくでしょうか。

 たぶん、鍵を握るのがフィンの活躍なのでしょうね。シリーズ初、ヘルメットを脱いだストームトルーパー。彼のキャラは本当に見事に表現されています。臆病だけど強がり。嘘つきだけど誠実。レイを守りたいのに逆に守られてしまう。おっちょこちょいだけど憎めなくて、アツい一面も持っている。

 ある意味すごく普通の男子で、現実の僕らにすごく近い感性を持っているのだと思います。他のキャラに思いを巡らしてみますと、ソロはフォースを使えませんが、無鉄砲で怖いもの知らず。数々の修羅場をくぐり抜けてきたギャングなので、ちょっと彼に自分を重ねるのは難しいです。ルークや青年アナキンは人並みのことで悩みますが、結局はフォースを持っているのでヒーロー的な側面を持ちます。その点、フィンはすごく普通の男の子。何もかも普通です。そこがすごく良かったです。

 滅茶苦茶強くてなんでも器用にこなすレイと、取り立てて武器はないけど人情味のあるフィン。いいコンビだと思います。どんなふうにも展開を膨らますことができるでしょう。

 そして最後にカイロ・レン。レイアとソロの息子。最初にマスクを外したときはすごく違和感を感じたのですが、あの違和感こそが彼の存在の象徴なのかもしれません。彼はこのままではきっと真の悪にはなれないでしょう。明らかに器が足りていないと感じます。ベイダー卿のような悪のアイコンになれるでしょうか。たぶんなれません。その悪役として物足りないという雰囲気を絶妙に表現している気がします。

 そこそこフォースは使えるようですが、フォースを自覚したばかりのレイに勝てないとは情けないと思いませんか。こんな悪役ありですか、という感じです。すごく弱そう。そして戦ってみると実際に弱い。

 きっと狙ってこういう人物像を作っていると予想します。お決まりの展開としてはなんらかの地獄を見たカイロ・レンがエピソード8で凶悪化し、エピソード9で倒されて終了なのですが、果たしてそうなるかどうかも怪しいと思います。

 背負っているものが重いのが今までの悪役と違うところかなと思います。母はレジスタンスの将軍にしてフォース使い、父は英雄。何があったかはわかりませんがファーストオーダーという巨大組織を束ねることになり、最強の戦士ダースベイダーと比較されてしまう。本当に悪役ながらかわいそうな男です。彼に悪のカリスマを求めるのは土台無理で、彼には彼なりの悪役像が用意されているに違いありません。

 悪が弱いと盛り上がりません。今のままでは悪役が圧倒的にタレント不足です。ソロの生死は不明ですが、正義側にはルークとレイアが健在で最強の新人レイもいます。一方の悪役側には、カイロ・レンの後ろ盾として実体があるのかどうかもわからないスノークという謎の人物がいるだけです。そいつはフォースが使えるかも定かではありません。とにかく悪が不利なんですよね、どう考えても。もしかしたらレイがダークサイドに落ちて、逆にカイロ・レンが正義に目覚めるなんて展開もあるのかも。ベイダー卿のときとは一味違った展開を期待します。

王道のアクション映画としてのエピソード7

 エピソード7全体の感想ですが、スターウォーズらしい謎を散りばめつつも、王道のアクション映画として見事にまとめ上げていますよね。エピソード4,5,6のクラシック3部作に近い雰囲気を感じます。特に全体の流れはエピソード4と全く同じで、それはもう確信犯なんですよね、きっと。オマージュってまさにこういうことですよね。

 印象的なのはソロが刺されるシーン。ファンにはたぶんわかるんですよ。ああ。やられるって。だってあの下が見えない一本橋の上の対決なんて、刺されて落ちるパターンしかないじゃないですか。でも子どもたちは驚いてくれるでしょう。映画のお約束といっても過言ではない展開でした。

 銃撃戦もあるしライトセーバーの斬り合いもあり、戦闘機同士の空中戦もあれば、モンスターがパニック映画的に襲ってくるシーンもある。アクション映画としてやるべきことを全部やりつつ、最後は正義が勝つ。まさに王道。

 しかしファンにサービスすることも忘れていません。敵の基地に突入したときに敵の司令官を人質にとり、ソロが言います。「ガベージシュートに落とそう」。ニヤッとしますよね。

 そして、きちんとエピソード8に続くような謎を用意して、幕を引く。今作で謎が明らかになるところなんてほとんどなくて、たぶんエピソード9まで明かされない謎もたくさんあるんでしょう。謎の塩梅も絶妙で、モヤモヤが滅茶苦茶残るわけではないけど、考えてみると気になる。そんなポイントがいくつか用意されています。

 こういう超有名どころの映画には、駄作だという批判がつきものなのだと思います。でも、アクション映画としての形をきっちり整え、スターウォーズファンの期待にばっちり沿った形で作り上げつつ、サプライズと旧作へのリスペクトも絶妙に配合している。すごいバランス感覚だなあと関心しっぱなしでした。

 でも、やっぱりこうやって理論をごちゃごちゃ考えるのもいいですが、直感的にしびれますよね。わくわくします。この世界に再び戻ってこれて、本当に幸せだなと感じます。

 

 

 BB-8はどんな風に制御しているのか気になって仕方がない存在でした。キャラクターとしてはR2-D2の方が好きです。

スター・ウォーズ BB-8 & R2-D2 1/12スケール プラモデル

スター・ウォーズ BB-8 & R2-D2 1/12スケール プラモデル

 

 

 

よかったらこちらも。

 

  更新情報はTwitterで。