理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

TwitchCon2017に参加してきました

2017年10月20日~22日にかけて開催されたTwitchCon2017に参加してきました。ゲーム専用の動画配信プラットフォームであるTwitchが開催しているカンファレンスで、ニコニコ超会議のようなものと言えばピンとくる方も多いと思います。

概要

開催場所はアメリカ、カルフォルニアロングビーチで、会場はLong Beach Convention and Entertainment Centerでした。

ニコニコ超会議のように、ゲーム会社がブースを出して大会を開催したり、有名人を呼んだり、参加型のイベントをやったりしていました。Twitchを使ってゲームの配信を行っている配信者同士のコミュニティを大事にしているようで、イベントのホームページには「Creating Community」の文字が大きく表示されています。ゲームキャラのコスプレをしている人が登場するブースもありましたが、参加者がコスプレをする文化はないようでした。

例えば、こちらはアリーナを1つまるごと会場に使用したH1Z1というFPSゲームのブース。観客席の上の方までびっしりとお客さんが座っています。すごい盛り上がりでした。

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入場料は3日間のパスで179ドル(2万円ほど)。ちなみにニコニコ超会議の入場料は2日で2500円です。

チケットを買うときは必ず自分のTwitchのIDと紐づける必要があるのがユニークなところです。Twitchには、配信を積極的に行っていて視聴者数の多い配信者を「Partner」として公認するシステムがあり、Partnerの入場パスを持っていると様々な特典を受けられます。

驚いたこと

2点ほど。 

1.ブランドとしての人気

Twitchの公式Tシャツやパーカーを着て参加している人をたくさん見かけました。Twitchのロゴが大きくプリントされたシンプルなものです。これはニコニコ超会議には見られない光景でした。

Twitchというブランドがクールなものとして認知され、自分がTwitchのコミュニティに参加していることを誇らしく感じている、そんなような雰囲気を参加者から感じました。このようなムードが醸成で来ていると、ユーザのTwitchに対する貢献度も高まりますし、コミュニティ外の人へのアピールにもなるので上手くブランドが作れているのだなと思いました。

会場限定グッズの販売ブースには長蛇の列ができていて、僕は購入を諦めたほどでした。 

2.お金のかけ方、かかり方

入場料が比較的高めであるにもかかわらず、多くの人が来場していました。強気の値段設定は自信の顕れですね。

また、中日の10/21の夜には大規模なパーティが開催されました。パスを持っている人は誰でも入場可能なイベントです。目玉は大きな客船を一艘まるごと貸し切り。船の中でパーティを行うのかと思いきや、船の中に7つのお化け屋敷が作られていました。お金のかけ方の方向性がよくわからない…。

船の外の広場にはたくさんのテントが立ち並び、参加者は飲み食いを楽しんでいました。即席の遊園地アトラクションなんかもありました。

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お金の匂いをまき散らすというのはプラットフォーマーにとっては大事なことでしょう。匂いにつられてたくさんの人や企業が寄ってきていることだと思います。

日本のゲーム配信プラットフォーム

ニコニコ動画の不振が伝えられるこのご時世、日本でのゲーム配信プラットフォームの主導権争いは熾烈を極めています。ニコ生、ツイキャス、YoutubeLiveから新興勢力のOPENRECやMirrativなど、それぞれが個性を活かしてユーザの拡大に躍起です。Twitchの個性はゲーム配信に特化しているというところ。今後の展開から目が離せません。

配信プラットフォームを分析する上で、配信者がお金を稼げるかどうかは、ゲームという文化そのものに大きく影響をしてくると僕は考えています。職業:ゲーム配信者が成立するかどうか、そこまでいかなくても、ゲームが好きな人がゲームをプレイすることで小銭が稼げるようになれば、ゲームというものの社会的地位は変容してきます。

また、e-sportsという文脈もゲーム配信プラットフォームには絡んできます。Twitchは多額の賞金がかかる大会を主催していて、e-sports文化の発展に一役買っている存在です。日本では法律によって賞金額が制限されるなど、まだまだe-sportsが普及しているとはいいがたい状況ですが、これが当たり前の存在になれば、対人ゲームが主流になるのかもしれません。

おわりに

まとまりがなくなってきたのでこの辺で。今回TwitchConに参加してみて、ゲーム配信プラットフォームがどのように使われていくかは、ゲームという文化の今後を左右していくものだなと改めて感じました。

 

その他、ゲームについて。 

 

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