理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

ジョブローテする新卒だからできることを中途の人に教えてもらった話

 中途入社で入ってきた人(Aさんと呼びます)が面白い人で、とても勉強になる話をしてくれたので書き残しておこうと思います。中途と新卒の、会社への貢献方法の違いについて考えさせられました。

自分なりに会社を攻略していくAさんの話

 Aさんは専門的な知識を持ち、前職・前々職での経験を買われて採用されました。僕とは違う部署に配属されたのですが、研修の一環で僕と話したことをきっかけに仲良くなりました。Aさんはそのスキルを活かして全社横断的な仕事をすることになっており、なし崩し的に僕が部署の窓口になって連絡を取るようになりました。

 Aさんは社内のほぼすべての部署に、僕のような窓口を作りました。社内であればSlackで気軽に連絡が取れるような雰囲気の会社なのですが、きちんと対面で話すことを心掛けており、ときには趣味をきっかけにして様々な人とどんどんコミュニケーションを取っていました。

 Aさん曰く、たくさんの人ととりあえず面識を作り、そこから自分の持つスキルをきちんと理解してくれて話が通じる人を見極め、仕事で困ったら相談を持ち掛けているとのことでした。知り合いゼロの中途入社者が、瞬く間に関係部署にコネクションを作り、仕事を効率よく進めていくための人間関係を築いていく様子を目の当たりにしました。もちろん、仕事の面で割り振られた人間関係はあるのですが、自分で作ったサブのコネクションをフル活用し、Aさんが大きなバリューを出していくことが用意に想像できます。

 Aさんはスキルも一級品なのですが、それ以上に会社の中で働くということに対して、自分なりの攻略方法を持っていることがすごいなと思っています。横の連携が必要になるくせにサポート体制が十分に整っていないという今の会社の状況を的確に読み取り(中途入社者が一気に増えたので仕方がないのですが)、自分から積極的に動くことでこの会社を攻略しました。

 Aさんは「入社してすぐが勝負だ」と言っていました。「入社したばかりなんですよね~」と言えばどんな人でも少しは話を聞いてくれますし、間違えても許してくれるでしょう。今はどんどん人を採用しているので、1か月経つとまた新しい中途が入ってきます。いまのうちに覚えてもらわなくていつ顔を覚えてもらうのだと言っていました。

 Aさんがいろんな人にコミュニケーションを取っている様子を見て、入社したばかりで慣れないことも多くて大変なのに、すごいバイタリティだなあと驚いていました。しかし、Aさんはここが一番の勝負どころだと理解しているので、今のうちにコネクションを作っておかねばと考えているとのことでした。これは自分がもし転職することになったらマネしなきゃなと思いました。

初めての転職で少し困っているBさんの話

 Aさんと同月入社で、僕と同じ部署に中途で入ったBさんという方がいます。Bさんは初めての転職ということで緊張しているのだなという様子がうかがえるのですが、部署内でのコミュニケーションにも苦労しているようでした。

 AさんもBさんのことを心配していました。入社してすぐは頑張ってコミュニケーションを取るべきなのに、上手くできていないのではないかと。ただ、こればかりは教えられて学ぶことでも、人から強制されてやることでも、助けてあげられることでもないと言っていました。

新しい貢献方法に気づいた新卒入社の自分の話

 Aさんと話しているうちに思い当たることがありました。Bさんを自然にサポートできる立場にいるのは僕なのではと。

 僕は新卒でこの会社に入って3年。今の部署はジョブローテーションがあるので2部署目です。新卒には全然違う分野の部署を経験させるという方針があるので、この2部署で社内の様々な人と一緒に仕事をすることができました。当然同期も一緒にジョブローテーションをするので、同期のツテを使えば社内のほとんどの人にコミュニケーションを取ることができます。

 ジョブローテーションがあるので1つの分野を極める前に僕らは異動することになります。自社が抱えるコンテンツをいろいろな領域に広げている自分の会社には、この方針が合っていると思います。しかし、中途の人と比べると、自分の持つスキルは浅いなあと、ある種のコンプレックスのように感じていました。

 Aさんと話していくにつれて、今の自分だからこそできることがあるのではないかと考えるようになりました。若いうちから社内の至るところにコネクションを持てている自分は、スキルを持っている中途入社の方がチームに自然に参加できるようにサポートできる立場にあるだろうと思います。

 このように書くと堅苦しいのですが、中途で入ってきた人ととりあえずいろいろ話してみて、困っているようだったら適切な人を紹介してあげられるのではないかということですね。そこまでしなくても、みんなで仲良く気持ちよく働けるような雰囲気を作っていければそれで十分なのかなと。それはまわりまわって、チームのパフォーマンスに影響してくるでしょう。

 それをAさんに話してみたところ、「いいんじゃないの」と笑って言ってくれました。目の前の景色の中で、一部がぱかっと拓けたような感覚です。Aさんに感謝です。

 

 

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