はじめに
そろそろ理系の大学生が研究室を決める時期なのではないでしょうか。僕が研究室を決めた時の判断材料をなんとなく書いてみようかなと思います。
僕が大事だと思う順に書きました。あくまでも僕個人の考えです。優先順位の付け方は、人それぞれかと思います。
おおまかな分野
僕はまず分野を絞りました。学部は工学部電気系なのですが、電気工学分野、電子工学分野、情報工学分野の3つに分かれています。一番かっこいいと思った情報工学分野に絞りました。簡単に言うと直感ですね。
勉強する内容に惹かれるか
分野を絞ったら、次は詳細な内容。情報工学の中でも、通信に非常に魅力を感じました。最先端って感じがしまして。
研究の内容が自分に合っているか
実際に自分が何をするか、ということです。僕が選んだ研究室はシミュレーション系ですので、プログラミングです。僕はプログラミングが「できる」というわけではなかったのですが、少なくともアレルギーはありませんでした。工学部なのであり得ない話なのですが、動物の解剖とかは無理だっただろうなと思います。合わないことをやり続けるのは苦痛だと思うので気をつけた方がいいのではないでしょうか。
研究室の雰囲気・メンバーの印象
研究室というのは先生を中心とした狭いコミュニティですので、意外とそれぞれの色があるような気がします。見学に行ってみて、先輩の話を聞いて考えるといいんじゃないかなと思います。先輩は卒業してしまうので変わる部分もあるのですが、根本の部分はあまり変わらないような。暗い研究室は毎年暗いですし、女の子が来る研究室は毎年ではないにしても女の子が入りやすいです。
先生と上手くやっていけそうか
上のと被ってくる部分もありますが、先生の存在は大きいです。先生は上司ですから基本的には逆らえません。言われたことはやらねばならない。そういうときに、嫌いな上司に命令されるのは辛いですよね。また、研究に行き詰まることはよくあるので、アドバイスを求めなければなりません。その場合も、先生に苦手意識があると難しいですよね。
別に、必ずしも優しそうじゃなくても、嫌いなタイプではないのならいいのではないでしょうか。先生とべったりと深い付き合いをする研究室はまれだと思います。ほどほどの距離でやっていけるか。その先生の授業を思い出したり、評判を聞いたりしながら考えてみましょう。
結果が出やすいか
どうせ研究をするなら、結果をバンバン出したいと僕は思いました。うちの研究室はこれをけっこうアピールしています。ファクターは2つあると思います。
まず、結果を出すのに時間がかかるかどうか。生物分野の研究では、実験対象が成長しないと結果がわからず、時間がかかる研究分野があると思います。一方でシミュレーション系の研究の場合、プログラミングはいつでもできますし、なるべく計算に時間がかからないようにすることも可能です。
2つ目に、得られた結果が有意義なものかどうかということです。国内外にライバルがあまりいない場合や、教授がその分野の権威である場合は、すぐに学会に投稿させてもらえるかもしれません。
時間的制約
自由に生きたいか、ということですね。研究室によって緩かったり厳しかったりします。教授の好みと言い換えてもいいです。
特に、「この時間は研究室にいなければならない」というコアタイム制があるかないか。僕は割りとどっちでもいいタイプの人間なのですが、コアタイムは死んでも嫌だという人もいるかと。僕の研究室はまったくないので、暇な時期は平日に旅行に行ったりもできます。夜中に研究室に来て、朝に帰るという夜行性の先輩もいます。
研究の内容に縛られることもあります。1時間毎に計測をしなければいけない、とか。1日も欠かさず、動物の世話をしなければいけない、とか。その点、シミュレーション系はラクなもんですね。計算機に放り投げておけるので。
将来役に立つか
これに関しては、まだわからないですね。僕はまだ研究室を出ていないわけですし。強いて言うなら、あんまり関係ないと思っています。
例えば、実験系の場合、今自分が使っている装置を将来使うでしょうか。細胞を操作する手順を覚えたとして、将来使うでしょうか。あんまりないのではないかと思います。
理論系の場合は、プログラミングが将来役に立ちそうだと思うかもしれません。それは僕にもわかりませんが、僕らが今組んでいる非効率の塊のようなコードを企業で使えるとはまったく思えないわけです。基礎にはなるでしょうが、言語が変われば通用しないことも多いですし、第一就職後もプログラミングをするかと言われたらしないような気がするのです。
予備知識が必要か
これはたいていノーなので、あまり重要視しなかったですね。学部時代に勉強したことと、研究室で研究することはたいてい、大きくかけ離れたもののようです。
シミュレーション系の場合、プログラミング言語の知識があるとラクです。言語が違ったとしても、プログラミングに慣れていると早いです。ただ、ラクというだけで必須ではないと思います。
おわりに
昨今、ブラック企業という言葉に対応してブラック研究室という言葉もよく聴きますね。自分が納得しているのならいいと思いますが(友達は自分の好きなことをしているので辛くないと言っていました)入ってみて予想外にブラックだったら悲惨です。先輩の話を絶対に聞くべきです。
僕のところは研究室配属は主に成績順でした。自分の順位というものも考えなければなりませんでした。学部によっては面接だけというところや、じゃんけんというところもあって、それはそれで大変だなぁと思います。
理論系(シミュレーション系)と実験系に関して、もう少し突っ込んでこちらに書きました。この2つで悩んでいたらぜひこちらも参考にしてください。
いろんな研究室があるので、いろんな視点から見てみるとよいと思います。
大学院生に夏休みはあるのか、というピンポイントだけど重要な話題についても書きました。
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