理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

大学院生になってもサークルに参加できる幸せを語ってみる

 バスケサークルの夏合宿に行ってきました。大学院生がサークルに普通に参加することは珍しいことかなと思いますが、たまたまそういうサークルだったのです。院生も参加しているサークルに入れて本当によかったと思っています。もし学部を卒業する時点でサークルも卒業していたら今の生活は味気ないものになってしまっていたことでしょう。

 現在サークルに所属している大学生で、大学院に進学しようと考えているみなさんは、なんとかして大学院でもサークルを続けられるように努力してみてはいかがでしょうか。

単に運動不足を解消するだけでなく

 大学院での生活は、個人的には学部のころよりも単調です。朝研究室に行き、昼ご飯を食べ、夜まで研究して、帰って寝る。その繰り返しです。僕は理論系の研究室に属しており、コンピュータシミュレーションだけで研究が完結しています。朝から晩までPCに向かう日々です。もちろん研究は常に進展していくので知的興奮に充ちた世界なのですが、一方で体を動かすことは極端に減っていきます。学部時代は教室移動や実験の授業があったので今よりも全然マシでした。また、研究室は空調が行き届いています。今年も暑い日が続いていますが、僕は常にクーラーが効いた部屋いるため暑い思いをほとんどしていません。

 そんな日々の中で唯一、サークルだけが僕の体を目覚めさせます。蒸し風呂のような体育館でボールを追いかけて走り回り、Tシャツを絞れるぐらいの汗をかいています。体力の維持に貢献してくれているだけでなく、ストレス解消にもなっています。サークルに行けない日々が続くとイライラしがちになってしまうのです。

 僕の研究室には夏休みがありません。お盆は先生方もいなくなりますが、それ以外はずっとミーティングがあります。サークルの夏合宿がもしなかったら、夏を感じることなく夏が終わっていたのでしょう。朝から晩までバスケをするのは流石に堪えましたが、合宿は涼しいところでバスケができるのでぶっ倒れることはありませんでした。川で遊んで、BBQをして、花火をして、思いっきり夏を楽しみました。大学院生も学生です。学生最後の夏休みを研究だけで終わらせるのはある意味素晴らしいですが、もったいないことです。

異文化交流

 サークルの主役は学部生です。合宿の幹事は学部2年生なのでその年代の参加者が多くなります。僕らは最年長ですが主役ではありません。そこをはき違えてはいけないと思っています。最年少の学部1年生は単純計算で僕の5個下。ひとまわり年代が異なります。僕らはもう彼らのように馬鹿騒ぎできる年齢ではありません。でも、2泊3日の合宿を共に過ごす以上、彼らと距離を置いていては面白くないです。彼らと楽しい思い出を共有できるように精一杯努力しました。それは大げさに言えば異文化交流でした。後輩は僕とは違う大学の子もいれば、短大に通う子、女子大の子もいたりします。全く違う境遇を持ちながらも、バスケを通せばあら不思議。打ち解けあったりもできるのですね。

 たかだか5歳の差を異文化交流だなんて大げさ。社会に出るとそう感じるのかもしれません。でもずっと研究室に閉じこもっていると、まともに他人と話す機会さえないのです。先生や共同研究先の研究者など、年長者と会話することは増えますが、年の離れた後輩と関わりを持つ機会などなかなかありません。大学院の2年間でいろんな人とコミュニケーションを取る練習をしておかないと、心のどこかが錆びついてしまいそうな気がしています。

後輩の成長

 長いことサークルに通い続けています。爺くさいかもしれませんが、後輩たちがどんどん成長していく姿をみるのは非常にうれしいものです。僕が学部3年のころに引き入れた後輩たちが、今やもう学部4年生。夏合宿において年長者として後輩に指示を出しているのを見てちょっと感動しました。

 大学院に進んでもサークルに参加することで、後輩との絆を深めることができます。学部と大学院は同じキャンパスにあるので、普段顔を合わせることも少なくありません。学部でサークルを引退してしまうと徐々に会う回数が減ってしまって思い出の中からフェードアウトしてしまうのですが、現役でサークルに行っていればそんな心配はいりません。研究の息抜きに売店に行ったら後輩に遭遇して元気をもらえる。そんなこともあります。

老害にならないために

 良い面ばかりを書いてきましたが悪い面もきっとあって、それはひとえに「老害」という言葉に集約されるのではないでしょうか。3歳も4歳も年が離れている先輩とコミュニケーションをとるのは勇気がいることです。先輩がいない方が気楽にサークル来られる後輩もいるのかもしれません。怖がられないようにふるまっているつもりですが、実際どう思われているのかはわかりません。コートの上でも、僕らに遠慮して思いっきりプレーできていない人もいるのでしょう。でもそれはしょうがない。後輩は社会経験だと思って僕らに接してほしいです。こちらとしても最大限の努力はしていく所存です。

 僕らとしても、僕らが幹事をやったころには頑張って企画していたイベントを、「めんどくさいから」という理由でなくしたりされると悲しいです。「最近の若いもんは」と小言をつぶやきたくもなりますが、ぐっとこらえます。後輩には後輩の事情があるのです。サークルのイベントなんて、やりたくなければやらなくてもいいのです。無駄に伝統なんて作るから窮屈に感じてしまうのです。僕はそう思います。でしゃばらない、押し付けない。みんなが楽しくバスケをできるように、僕らは気を配るべきですよね。

 

 

 合宿ではものすごいど田舎でバスケをしてきました。昔プレイした「ぬし釣り」シリーズを思い出しました。

ぬし釣り64

ぬし釣り64

 

 

 

その他理系院生のお話。