新しい店舗の立ち上げに関する仕事を担当することになりました。新店舗の責任者は、「今までとは全く違った店舗にしたい」「新しいことに挑戦するための店舗にしたい」と息を巻いています。
「y.tera君も、今までの企画とは一味違った企画を考えてくれ」と責任者に言われて、このゴールデンウィーク中にあーでもないこーでもないと考えています。
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でもちょっと待ってほしい。企画はいつでも新しいのです。前と同じ企画を提出するなんて、企画者のプライドが許すはずもありません。我々からすると、「今までとは違った企画を出してくれ」というのは、何も言っていないことに等しいのです。
何を変えたいのかを示してほしい。ターゲットなのか、売り方なのか、もっと他のことなのか。もしくは、その”新しい企画”の目指すべきゴールは何なのかを示してほしい。SNSでバズが起きることを目指すとか、売上が必要あるのかないのかとか。
「新しい店舗だから新しいことをやりたい」というのは、極めて内向きな理由で、その責任者のエゴでしかありません。新しいかどうかの判断を最終的に下すのは責任者ではなくお客様です。
お客様に何を感じてほしいのか、どんな体験をしてほしいのかから考えるべきで、その結果として、お客様が「これは新しい!」と感じてくれれば、それは「新しい企画」になるわけです。
「新しいことをやる店舗」というのはコンセプトになりません。どんな新しいことをやるのかを決めて、それを軸にすべてのことを考えていくものです。
「新しいことをやる」が大目標になるのは間違っています。KPIになりません。新しいか新しくないかで評価をするなら当然新しいので100点満点ですよね?でも絶対にそんな評価しないでしょう。評価のしようがないのです。
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こういう雑なお題を出す人は、大抵自分の中で具体的なイメージを持っていません。だから「新しいことをやるのだ!」というふわっとした目標に逃げます。その人にヒアリングをしたとしても、その場しのぎの返答しか出てきません。ヒアリングを重ねれば重ねるほど、本人の口から変なキーワードが出てきて、それを叶えようとすることが制約になり、企画が面白くなくなっていきます。探りを入れても無駄なのです。
最低限のキーワードだけをもらって、そのキーワードから考えられる限りの面白い企画をぶつけるしかないのかなと僕は思っています。相手は明確な答えを持っていないので、「あなたの求めていたものはこれです!」と渾身の企画を力強くたたきつけます。強い言葉をわざと使って、相手の精神を揺さぶります。
ミュージカル映画がよく使う手法な気がしますが、まず冒頭で観客の心を揺さぶり、一気にこちらのペースに引き込むのが大事です。グレイテストショーマンを見たのですが、冒頭でいきなり大音量大迫力のミュージカルを流し、観客の心を掴みにいっていたなと思いました。途中で失速しても、冷静に考えたときにストーリーが繋がっていなくても大丈夫です。プレゼンの冒頭でぶちかます。これです。
僕のゴールデンウィークが無駄にならないことを祈ります。せっかくの長期休暇を潰された愚痴も兼ねて書きました。
そのほか仕事の話。
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