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【理系院生の就活】学生時代がんばったことは「研究のみ」いいの?

 先日、大学の就職ガイダンスがありました。もう僕は行きたい企業に内々定を頂いているのですが、大学の方は「そろそろ面接が始まりますねー」と言った調子。のんきなもんだなぁと思いながら聞いていました。

 就職担当の先生が話をされるだけだと思っていたのですが、今回は大学の就職支援室の講師の方が招かれていました。どんな話が聞けるのだろうかと真剣に聞いていましたが、「やっぱりなぁ」とがっかりしてしまいました。どうにもズレている。僕の大学の特性にも絡んでくる話なので他の大学にもあてはまるとは思いませんが、実際の面接の場と彼らの認識にはズレがあるのです。

 「研究をがんばることが一番の就活だ」。うちの大学ではこのフレーズをよく聞きます。全面的に間違っているとは思いませんが、必ずしも万人にあてはまるアドバイスではないはずです。

研究の話はウケが悪い

 就職支援室の講師曰く、「学生時代がんばったことは何ですか?という問いに対して、特別な経験をしていないと言葉に詰まってしまう学生さんが多い。しかし何も心配はない。君たちは研究をがんばっているんでしょう?だったら自信を持ってそれを話せばいいじゃないですか。バイトもサークルもせず、すべての時間を研究に費やしました。すばらしいじゃないですか。人事もきっと評価してくれます」

 間違いではないと思います。技術面接や推薦選考のジョブマッチングなどでは自分の研究について詳しく尋ねられるので、きちんと話せるようになっておくべきです。でも、研究以外のことはしていません、というのは果たしてアピールになるでしょうか。特に文系出身の人事の方に響くとは到底思えません。社会性、協調性、コミュニケーション能力はあるのだろうかと絶対気にするはずですし、それを測るためのひとつの指標がアルバイトやサークル活動でがんばった経験を話させることでしょう。

 この講師の方は知っているのでしょうか。学生時代がんばったことは?と聞かれたときに、研究のことについて話した時の面接官の微妙な表情を。あ、オレ文系だからこっちに話が展開するとマズイと思ったに違いありません。深堀してこなかったですもん。ほかにないの?って聞かれたこともありますし、その面接は落ちました。

 それ以来、人事から話を振ってこない限り研究のことは話さないと決めました。学生時代がんばったことは、学部生時代に取り組んだ学園祭の実行委員会の話をするようにしていました。明らかにこっちの方が食いつきがいいですもん。

本音と建て前

 面接が始まる直前になって、学生時代がんばったことを作れと言っても無理です。それを就職支援室の講師の方もわかっているから、あえてそう言ったのかもしれません。研究ばかりしてきたコミュ症の理系学生をなんとか勇気づけたい一心で、研究の話をすればいいと言ってくれたのかもしれません。でも、本当に学生のためを想うなら、研究の話だけでは通用しない面接もあるよ、との一言ぐらいは添えた方がよかったと僕は思います。

 逆に、まったくの本心であの発言をしたのなら、あの人は現代の就活をわかっていない人でしょう。極端な言い方をすると、面接官が欲しがっている答えを空気を読んで話すのが就活なのです。チェックシートに丸をつけるかつけないかで合否が決まります。そのチェック項目に「研究内容の新規性」なんて項目はないはずなのです。あるのは「周囲の人との協調性を発揮した経験があるか」とか「困難な状況に自ら挑戦したか」とかなんです。きっと。

 僕の持論は「研究だけじゃあ行きたい企業には行けない」です。もちろん推薦は別です。推薦枠がある企業なら研究のことが一通り喋れればOKなんだとは思います。

 

 

 最近この本を読みました。直接的には関係ない本なんですが、いろんな経験をするべきなんだと思いました。意識高い系(笑)などという言葉を使って馬鹿にする人は放っておけばいいんです。

すべての男は消耗品である (角川文庫)

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