理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

今更ボカロにハマったことがとても嬉しいという話

 年齢を重ねれば重ねるほど、新しいものにハマらなくなり、自分の趣味の幅が広がらなくなるという話をよく聞きます。

 特に音楽に関しては、中学生・高校生ぐらいのときに聞いていたものが自分の中でのスタンダードになり、新しいジャンルにどっぷりハマることはないらしいです(要出典)。それで言うと僕の中でのスタンダードはRADWIMPSであり、BUMP OF CHICKENであり、Mr. Childrenである、ということになります。

 しかし最近、ボーカロイドを使用した楽曲にハマり、好んで聞くようになりました。自分の中に起きた突然のこの変化に、自分のことながらとても驚いています。

 もともとボカロに対してはあまり良いイメージを持っていませんでした。感情のない機械の音声、難解なだけの言葉を連ねた意味不明な歌詞、初音ミクの熱狂的なファン…。

 そのような状態から変化が起きたことが我ながらとても嬉しく、ブログに書いてみたくなりました。

 


【IA】アスノヨゾラ哨戒班【オリジナル】

今一番好きな曲。Orangestar氏のアスノヨゾラ哨戒班。IA(いあ)というソフトを使っています。独特の電子音で作られた疾走感、想うがままに揺さぶられる緩急の付け方、ボカロの澄んだ高音が見事に調和した一曲です。

 

なぜ急にボカロなのか

 音楽を聞く環境の変化、音楽に求めるものの変化が大きな要因だと考えています。

 社会人になって、周りの人が会話をしていたり、電話をしたりしている中で、集中して仕事をしなくてはいけない環境に置かれるようになりました。大学院時代は静かな研究室で黙々と研究に打ち込めていたのですが、職場にそのような場所はありません。

 イヤフォンをつけて音楽を聞きながら仕事をするという対応策を試していましたのですが、普通のJ-POPや洋楽では音楽に気を取られてしまい、思うように集中できませんでした。そこでたまたまボカロ楽曲を聞いた時に、「これは求めていた”答え”では?」とビビっときたのです。

 感情をこめて歌手が放つ歌声は、どうしても僕の感情を揺さぶるパワーがあります。感情を込めて悲しい曲を歌われると、心がざわざわしていまい、集中力が低下してしまいます。しかしボーカロイドの機械音声には、良い意味で感情が込められていません。すーっと耳を通り過ぎていきます。ボカロの良さであり、逆に歌手のすごさを思い知ることにもなりました。

 バンドミュージックをイヤフォンで聞くと、ギターが聞こえ、それを支えるベースが重なり、ドラムのビートが響くわけですが、ボカロはすべてが調和して1つになっているように聞こえるので、受け取る側の自分の中の処理が軽い感じがするのです。脳みそのCPUをあまり使わずに、音楽を認識しているイメージ。バンドミュージックを否定しているのではなく、ボカロがもともと1つの音源だからだと思います。(詳しくないので違うかもしれません。あくまでイメージです)

 仕事が忙しくて疲弊しているときは、カフェで流れているようなピアノミュージックなどを聞くこともあるのですが、普段はボカロの方が元気をもらえて、ノリノリで仕事をこなせます。

 


METEOR / DIVELA feat.初音ミク

とにかくノリノリで元気になれる曲です。2018年のマジカルミライという初音ミクのイベントで、楽曲コンテストのグランプリに輝きました。

 

 


Alice in 冷凍庫 / feat.IA

冒頭で紹介したOrangestar氏の作品で、こちらも大好きな曲です。ボカロならではの息継ぎなしの超連続歌唱と、ラストの超高音ボイスがくせになります。単調に聞こえるのに、なぜか頭から離れません。

 

 

新しいものを求め続けよう

この文章を書こうと思ったきっかけの1つに、聞いていたボカロのコメント欄で、とある投稿を見つけたからです。

 


【Miku Hatsune】SPiCa【VOCALOID 初音ミクPV】

 

この曲についてるコメントの中で、1番高評価のコメント。

「昔の方が良かった」とか「懐古厨嫌い」とか言い争われてるコンテンツあるけど、ボカロに関しては昔の方が良かったと言わざるを得ない

そして2番目。

新しいボカロより昔のSPiCaとかメルトの時代の方が良かったなぁ

 

 ボカロを日常的に聞いている人なので、それなりに若い人が書いたコメントだとは思うのですが、まさに「老害」という言葉がぴったりのコメントではありませんか。こういう考えに囚われてしまう気持ちは良く理解できるのですが、それを思わずコメントしてしまう人がいて、さらにこのコメントが高評価を受けている。その事実に突き動かされ、キーボードを叩いています。

 このSPiCaも、コメントの中にあるメルトという楽曲も、どちらも素晴らしい楽曲で、僕も大好きです。そこを否定するつもりは全くありません。でも、この曲たちも胸に抱き続けたまま、僕は前を向いて手探りで歩いていきたいと思っています。もっともっと良い曲をたくさん探していきたいなと思っています。

 昔は良かったという感情は幻想です。時間が経つにつれて思い出が美化されたこと、そして少年時代の楽しい記憶がくっついて、自分で自分をだましているだけです。常に新しいものを追い求め、受け入れていける人間になりたいと思いました。その一環として、ボカロにハマれたことがとても嬉しかったのです。

 

 

 そういえばイカ語で歌うアイドルのライブに行ったこともありました。

 

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Orangestar氏のアルバムです。音楽活動を停止しているみたいですが、いつか復活してくれることを祈っています。 

未完成エイトビーツ

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