理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

社会人1週目に感じた立場の変化について

 僕が社会人になって最初の一週間が終わりました。たくさんの新しい物事に触れて様々なことを考えた一週間でした。今僕が強く感じていることは、「ついにこちら側に来てしまったな」ということです。

 僕の会社はコンシューマ向けのビジネスも展開しています。学生のころから触れてきたものもあります。端的に言うと「受け取る側」から「届ける側」へと立場が変化しただけのことなのですが、その違いはあまりに大きく、早く意識を切り替えなきゃ不味いのは分かっているのに、しばらくは馴染めないだろうなと弱気になってしまいます。

 入社するまではずっと「受け取る側」でした。もちろん常に受け取っているわけではなくて、受け取らずに無視して暮らしていることの方が多かったです。数あるものの中の1つとして僕は自社が生み出すものと付き合ってきました。

 入社式以降、僕は社内で研修を受けています。それぞれの部署がどんな仕事をしているのか、さらに、それを通して会社全体を俯瞰する訓練を受けています。まだ1週目なのですが、もう僕は「届ける側」の人間になってしまったんだなとつくづく思います。

 各部署がどのような苦労をして、消費者にものを届けているかを勉強しています。知られざる苦労というやつはやっぱり存在していて、それを知ってしまうと昔の「受け取る側」だった僕にはもう戻れません。「届ける側」の人間として必要な意識はまだ僕の中にカンペキには取り込めていませんが、少なくとも「受け取る側」には戻れないことは確かです。

 昔は会社が届けてくれるものを無邪気に愛し、同時に、無邪気に批判していました。「届ける側」にも苦労があることは考えてみればすぐわかったはずなのに、想像をしたこともありませんでした。「受け取る側」としてそれを考える必要はなかったからです。子供だったから仕方がないということではきっとなくて、何歳になったとしても「受け取る側」の人間は「届ける側」の苦労を完全に知ることはできないと思っています。真の意味で「届ける側」の苦労を理解するためには、どうしてもそちら側に行く必要があると思います。考えているだけでは掴めないものです。

 文字に起こすとものすごく当たり前のことを述べているにすぎないと感じますが、これは僕にとっては大きな変化であり、ことの重大さを噛み締めなければならないと思っています。嬉しさ半分寂しさ半分のこのポジションチェンジに、早く適応しなければいけません。

 一番僕が早く知りたいと思っているのは、「届ける側」の喜びです。「受け取る側」にもそれなりの喜びがありましたが、その喜びを感じることはもうできません。「届ける側」として感じられる幸せってどんなものなのでしょうか。早く知りたいです。そのためにも、研修をがんばります。

 

 最近、「東京島」という本を読みました。無人島に流れ着いた集団が、外へ出ようともがくお話です。島にいる自分たちと、大陸にいたころの自分。境遇の違いに絶望する様子が描かれていて、興味深かったです。

東京島 (新潮文庫)

東京島 (新潮文庫)

 

 

 

 

このブログの方針はこんな感じです。

 

 

更新情報はTwitterで。