理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

仕事で上手く怒れる人間になりたい

 最近職場で怒っている人を立て続けに見ました。怒りというのは仕事を進める上で大事な感情だと思いましたし、上手く怒れる人間になりたいものだなと思いました。

 

1人目

 他部署の数人の怠慢により自分の作業に迷惑がかかっている。それに関して怒り、Slackの公開チャンネルに強い口調で注意を書きこんでいる

 

二人目

 自分のやりたい仕事を進めていたのだが、チェックする部署からストップをかけられた。それに関して怒り、その部署の担当者に強い言葉で詰め寄っている。

 

三人目

 とある仕事を依頼されたのだが、その仕事を受ける適任の人が他にいると感じている。その人をないがしろにするような依頼の仕方に関して怒り、担当者になぜそのような進め方をしているのか冷静に詰め寄っている。

 

四人目

 部下が取引先の不手際を馬鹿にするような発言を社内でしていた。実際は不手際があったのはその部下の方なのに、それを棚に上げている。部下の今後のためにもそのような発言は慎むように強い言葉で説教している。

 

仕事における感情の取り扱い

 企業というのは利益を追求するための組織です。お金を稼ぐことが唯一の目標です。僕は社会人になってもうすぐ丸二年が経つのですが、企業で働いている人の感情もものすごく大事な要素だなと思うようになりました。

 自分が、「こういうものがあったら良いな」と思えるものを提供する仕事に関わっているとやる気が湧いてきますし、もっとこうしたら良いのではないかというアイディアが湧いてきます。逆に自分がやりたくない仕事をするときはパフォーマンスが落ちてミスが多くなります。自分の仕事を上司から褒められたり、ユーザから良いフィードバックがあったりすると嬉しくなり、ますますやる気が出ます。逆もまたしかり。面白い、楽しい、嬉しい、つまらない、不愉快、悲しい、などなど働いている人の感情によって仕事の結果は大きく変わってくるのだなと思うようになりました。

 僕はゲーム会社で働いているのですが、ロジックを立てようがデータを分析しようが大ヒットするゲームを作るための決め手を掴むことはできないと思っています。答えのない世界です。だから僕の会社では作っている人たちが面白いと思うかどうかが重要視されます。特大のホームランとなる作品はロジックを超えた先にあると社員がみんな感じています。この雰囲気が僕は大好きです。

 大学院で研究をしているときとは大違いです。大局的な見方をすれば、どのような研究をしてどのように社会に役に立ちたいかという面で、研究者自身の志のようなものはとても大切になると思います。ただ、短期的な目線では、論文を書くのに感情という要素はほとんど影響を与えません。データを収集し、分析し、そこからロジックを立てる。感情が入る余地などほとんどありませんでした。だから感情の取り扱いというのは、会社に入って二年たった今も慣れない分野の1つです。

感情は大事。だけど怒ることは難しい

 冒頭の怒りの話に戻ります。感情は仕事を進めるうえで大事です。怒りの感情も尊重されるべきだと思います。ただ僕は怒鳴り散らしている人を見るのがものすごく苦手です。全く自分に関係がなくとも、目の前に怒っている人がいると胃がズーンと重くなってしまいます。

 冒頭の一人目と二人目を見たときは不愉快でした。一方で三人目と四人目を見たときは全く不快な気持ちになりませんでした。

 その違いは、僕の好き嫌いも多少は影響しているのだと思いますが、怒りの感情の表出の仕方にあるのかなと思いました。怒りの感情の持つ強さを理解したうえで、冷静にそれを行使しようとしているなと思ったのです。

 自分は怒っているのだと伝えるのは、怒鳴ったり強い言葉をぶちまけたりする必要はないと思います。それは言葉で伝えることができます。三人目と四人目の怒りも、相手にはちゃんと通じているように見えました。

 そして怒りの感情が伝わると、重大に受け止めてもらえます。悪用するのは良くないですが、きちんと伝えなければならないときには絶大な威力を発揮するものだなと思いました。

上手な怒りの使い方を習得したい

 怒りの感情についてこのような文章を書こうと思った理由の一つに、僕自身は怒りの感情を行使するのがとても苦手だなと思っているからです。

 そもそも僕は怒ることが人より少ないのではないかと疑っています。他の人の心の中に入り込んだことがないので確たる証拠など何もないのですが、冒頭で書いた三人目と僕は実は全く同じ立場にありました。三人目の人は怒っているのに、僕自身は特に何にも感じていなかったのです。怒るべき場面で怒りの感情が湧いてこないというのは実は良くないことなのではと思いました。僕は周りに対する興味が薄いのかもしれません。他の人が何をしようと、自分に関係がないなら知らんぷりをする。そんな傾向が強いのかもしれないなと思いました。

 第二に、僕は怒りの感情を表に出すのが苦手です。本当に腹が立つことがあると、ぶすっと不機嫌になってふさぎ込んでしまう。怒りの感情が上手く周りに伝わらないし、いざ伝えようとしてもネチネチとした攻撃になってしまう。

 怒りの感情を使わずに仕事を進めることはできると思いますし、僕はそちらの方を目指していこうと思っているのですが、時には必要だとも思います。そんなときに、冷静にこの強力な感情を使っていきたいものだなと思いました。

 

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