理系院卒のネットワークなブログ

意外なところに「つながり」ってありますよね

群馬の珍宝館で最凶の下ネタばあちゃんに会ってきた

 卒業旅行で北関東に行ってきました。道中に訪れた群馬の珍宝館で度肝を抜かれました。僕は声を大にして言いたい。時間が有り余っている男子大学生はとりあえずここに行って来い、と。

珍宝館の基本データ

 群馬県伊香保と呼ばれる観光地の近く、ラブホテルが林立する山道の一角に珍宝館はあります。広い駐車場があるのでマイカーでのアクセスが楽でしょう。関越自動車道の駒寄スマートICから5kmのところにあるそうです。

 いかがわしい名前からなんとなく想像がつくかと思いますが、「性」に関するミュージアムです。有名ドコロで言うと熱海の秘宝館というのもありますが、あんな感じの施設です。

 概観は正直言って地味なんです。ただの小屋みたいな感じ(下写真)。でも建物はこれだけではなくて全部で3棟あり、新館も建設中だそうです(2016年3月現在)。総展示物は2000点以上。充実のラインナップを堪能できます。

 2016年2月放送の「月曜から夜ふかし」で取り上げられるなど、テレビでも時々ピックアップされる群馬一番の珍名所です。

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珍宝館-伊香保・水沢通りオフィシャルサイトより

 

 展示物ももちろんすごいのですが、僕がここで強調したいのは館長がすごいってことです。珍宝館に行くならきちんと館長を堪能してきてください。入場料は1000円なのですが、僕の中で900円ぐらいは館長の見物料でした。

館長が一番すごい

 館長の名前がまずすごい。清水ちん子さん。名前がすでに下ネタです。館内の展示物を解説してくれるのですが、その解説はほぼ当然全て下ネタ。もはや歩く下ネタです。喋り出したら下の話題が止まりません。

 最初は恐怖さえ感じたんですよ。写真の建物に入って開口一番下ネタをぶっこまれるわけですからね。なんだこのおばあさん。やばいところに来てしまったと僕らは冷や汗をかくわけですよ。正直ビビっていたわけですよ。しかしですね、そんな心配している暇がないぐらい面白い解説を聞けて、トータルとしては笑いまくっていました。

 入場料を払って見学が始まります。そこで次に驚くのが、館長にスイッチが入るんです。ガイドモードに切り替わるわけです。オンとオフが切り替わり、声の張り方が変わるんです。ああ、ただ下ネタばっかり言う人ではなくて、プロなんだなと肌で感じました。

 とにかく説明がすごいんです。内容はド下手ネタですし、ネタバレになってしまうので控えておきます。マシンガンのように止まらない連射される下ネタ、下ネタ、下ネタ。圧倒されます。こんなに次から次へと重ねられるものなのかと。発せられた下ネタは前後で有機的に繋がり、お笑い芸人の良質なネタと比べても遜色ありません。それらは決して下品で低俗なものではなく、時事ネタが織り交ぜられ、驚きとユーモアを含んでいます。

 館長は日本の先行きを案じていました。最近の若者の元気がない。がんばれよ、おまえら。だから、館長が繰り出す下ネタには愛と激励が感じられるのです。古くから伝わる性に関する展示物を解説してくれるのですが、それらは昔から日本人ががんばってきた証拠です。エロに対する飽くなき執念が現代にまで伝わっています。それに比べておまえらはどうなんだと。乾ききってはいないかと。

 中学生や高校生のころから、下ネタの話題は男子がいつでも盛り上がれる鉄板だったでしょう。オレたち、いつも下ネタばっかりだよなって自信ありげに語っているそこの男子。そしておっさんも。はっきり言って、甘い。館長を見よ。下ネタを語ってメシを食ってる館長の本気に触れてこい。僕はそう言いたいのです。これが本当の下ネタなのだと。

 決まりきった台本を読んでいるわけではありません。客層や反応を見ながらアドリブでしゃべっていたと思います。僕らは若い男だけで訪れたのですが、女子のみだったり、おじさんだったりしたらきっとまた違ったトーンの違ったトークを聞けることでしょう。

 車を使わなければ移動が難しいので、中高生にはおすすめできませんし、そもそも館長の刺激も強すぎるかもしれません。だから時間を持て余した大学生に是非おすすめしたいです。君たちの見ている世界はまだまだ狭い。井の中の蛙です。珍宝館の館長に股間をもまれて、広い世界を体感してこいと僕は伝えたい。今度の休日、いくところがないならレンタカーを借りて珍宝館へgoです。

 さらに館長について知りたくなったらyoutubeで調べてみてください。いろいろ動画が上がっています。


珍宝館の名物館長

 

ニューヨークのmuseum of sexとの比較

 だいぶ前のことですが、実はニューヨークにある性のミュージアムにも行ったことがあります。施設名はそのまま「museum of sex」。そのときの同伴者の一部は今回の珍宝館も一緒に訪れています。馬鹿な場所ばっかり訪ねてるんだなと呆れないでください。というか、呆れてもいいです。時間と好奇心だけは人一倍持ちあわせていますから。

 

 museum of sexと珍宝館は恐ろしいぐらい綺麗に対比することができます。単なる施設の指向性の違いにしかすぎないのですが、あえて真逆のポジションをとりにいったかのような対比に、僕は驚きを隠せません。

 museum of sexの外観はこんな感じです。

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https://en.wikipedia.org/wiki/Museum_of_Sexより

 

 museum of sexは都会のビル群のど真ん中にあります。一方で珍宝館の周りは山ばかり。museum of sexはとにかくおしゃれでモダンな雰囲気です。若いカップルがいっぱいいました。展示物も現代的でデジタルでテクノロジーを駆使しているものがたくさんありました。一方、珍宝館の展示物は春画を始めとした伝統的な芸術品です。目を引くのは石や木など自然物にエロスを見出したもの。アナログで精神的でスピリチュアル。珍宝館は館長がすごいという話を上で書きましたが、museum of sexには説明してくれるガイドさんはいませんでした。

 欧米人だって自然物や伝統的な芸術品に価値を感じるはずです。だからこの対比に国民性や人類学を当てはめるのは間違っていると思います。ただ、僕の中ではこの2つがあまりにも綺麗に対比できてびっくりしたので、本題から逸れましたが書いてみました。貴重なニューヨーク滞在の機会を費やすのはもったいないと感じるかもしれませんが、museum of sexも男子大学生にはおすすめですよ。ワールドワイドな男になれます。

 

 

ニューヨーク観光の模様はこちら。一番の目的はNBA観戦でした。

 

その他、旅行記。